ソクラテス以前の哲学者




デイールスを訳した『ソクラテス以前哲学者断片集』の構成。
第一分冊。「オルペウス,ヘシオドスなど初期宇宙論の提唱者をはじめとし,哲学の父とされるイオニア学派の開祖タレス−アナクシマンドロス−アナクシメネスの系列をたどり,「すべては数である」としたピュタゴラス,エレア派のクセノパネス,孤高の探求者ヘラクレイトスなどの生涯と言説を遺漏なく収録する.壮大なスケールの思索力と豊かなイマジネーションでわれわれを圧倒する.」
第二分冊。「ドイツの碩学ディールスとクランツが編纂した唯一の基本書『ソクラテス以前期の哲学者の断片』第II部「紀元前6世紀・5世紀の哲学者たち(およびその直接の後継者たち)」のうち,本冊は,エンペドクレスを始め,エピカルモス,アルクマイオン,パルメニデス,ゼノン,メリッソスなど,9名の思想家の生涯と言説を収録する. 」
第三分冊。「ディールスとクランツが編纂した基本書の第32章メネストルから第66章ヘラクレイトス派のアンティステネスまでを収める.キオスのイオンを始め,ダモン,ヒッポン,ボリュクレイトス,ピロラオス,アルキュタス,アナクサゴラス,アルケラオス,アポロニアのディオゲネスなど47名の思想家に加え,ピュタゴラス学派をも扱う. 」
第四分冊。「本冊は,レウキッポス,デモクリトスを中心にして,キオスのメトロドロス,アナクサルコス,アブデラのヘカタイオスなど12名の思想家を収録. 」
第五分冊。
第六分冊。「クセノパネス,ヘラクレイトス,パルメニデス,エンペドクレス,アナクサゴラスなど主要哲学者の断片を「著作」として再構成するとともに,本断片集の全冊にわたる固有名詞および出典索引を収録.さらに文献案内,略年表,学説誌系譜図,関連地図を付した.ソクラテス以前哲学者の言説を読み解くために必携のガイドブック. 」

あと、筑摩の学芸文庫で『初期ギリシア自然哲学者断片集』(日下部吉信編訳)が三分冊ででていて、これも入手しやすい。
第一巻はタレス、アナクシマンドロス、アナクシメネス、ピュタゴラス、クセノパネス、ヘラクレイトス、パルメニデス、ゼノン、メリッソス
第二巻はエンペドクレス、ピロラオス、アルキュタス、アナクサゴラス
第三巻はレウキッポス、デモクリトス



また廣川洋一『ソクラテス以前の哲学者』は遺産シリーズで出されて、その後学術文庫に入った。第二部に断片の邦訳がある。アナクシマンドロス、アナクシメネス、クセノパネス、ピロラオス、ヘラクレイトス、パルメニデス、ゼノン、メリッソス、エンペドクレス、アナクサゴラス、デモクリトス、プロタゴラスなど。こちらも読みやすくてお勧め。


(c)中山 元

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