書評日記

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書評日記2002年7月

【書評リンク】『イブが裸だったとき』
2002年7月27日(土) 晴れ/晴れ

面白そうな本。
『イブが裸だったとき』。WHEN EVE WAS NAKED--Stories of a Life's Journey, Josef Skvorecky, 352 pp. New York: Farrar, Straus & Giroux. $25.
聖書の物語ではなく、チェコ生まれの著名な作家Josef Škvorecký が物語の形で描いた自伝である。全体主義の時代の思い出を生涯にわたって短編のようにつづりながら語られる。ニューヨークタイムズの書評も力作だ。

【新着図書】『野鳥 観察図鑑』
2002年7月27日(土)

本日到着本。
『野鳥 観察図鑑』杉坂学監修、成美堂出版、2002年
CDつきなので、写真と比較しながら、鳴き声をきける。
40種類ほどだが山でよく聞く野鳥が多数だ。これで山の中を歩きながら、あの鳥なんだっけという悩みから解放される、はず(笑)。

【新着図書】『緑の資本論』
2002年7月28日(日) 曇り/曇り

【新着図書】中沢新一『緑の資本論』集英社、2002年
911テロのあとで触発されて書かれた文章を集めたもの。総合タイトルは「グローバリズムの外へ!」である。評判になり、多数の書評が公表されている。近いうちに書評を掲載しよう。

【新着図書】現代思想 デリダ特集とメディオロジー特集
2002年7月28日(日)

【新着図書】現代思想 デリダ特集とメディオロジー特集

アマゾンからバックナンバーを注文。
デリダ特集は1999年3月号で、「他者の単一言語使用」など、デリダの文章とインタビューが合計4本はいっている。他にコーネル、港道などのデリダ論が合計で10本。お買い得である。

メディオロジー特集は2000年7月号。シュティグレール、メルゾー、ダゴニェなどの論文が多数。いずれも読後感想をアップしたいと思う。

【書評リンク】デュピュイ『災厄の時代の哲学』
2002年7月28日(日)

デュピュイ『災厄の時代の哲学』
POUR UN CATASTROPHISME ÉCLAIRÉ Quand l'impossible est certain de Jean-Pierre Dupuy. Seuil "La couleur des idées", 218 p., 19 € .

デュピュイの新著『災厄の時代の哲学』は、災厄が不可避となった時代の生き方を問う。デュピュイはフランスのロールズ導入者であるとともに、ジラール論者としても有名だが、911テロとフランスのトゥルーズでの化学工場の爆発というふたつのカタストロフィーを手がかりに、現代という災厄の時代を考察する。ルモンドのロベール・ルデゥカーの書評はなかなか読ませる。

【新着図書】『プラハを歩く』
2002年7月29日(月) 曇り/曇り

本日到着分の新着図書二冊

田中充子『プラハを歩く』岩波書店、2001年。アマゾン。
『プラハ建築の森』の著書もある田中さんのプラハ建築とチエコ文明のエッセイ。
同時に到着したハンガリーの美術館と比較しても、プラハの美術館は元気だし、町の建築も楽しそう。訪問を計画しているだけに、この町を散策するのは楽しみだ。

内容案内を引用。「ロマネスクの教会、ゴシックの大聖堂から、アール・ヌーヴォーのアパート、キュビズムの住宅に至るまで、時の流れに抗していくつもの建築様式を残してきた街、プラハ。その独特の魅力をさがして街を歩いてみよう―街並みと人々を語りながら、随所に建築史家の目が光る、ユニークな案内書。」アマゾンから。

もう一冊は『ハンガリー国立美術館展』1979年のカタログ。古書店から。

【新着図書】『ウィーン美術史美術館展』
2002年7月30日(火) 晴れ/晴れ

猛烈と暑い。

今日の到着本は
『ウィーン美術史美術館展』1984年
東京と京都を回った「ハプスプルク家収集の名画」
アップもあってなかなかていねいなつくり。
ウィーンも期待できそうだ。

【新着図書】『改悛と終油の秘蹟』
2002年7月31日(水) 晴れ/晴れ

本日到着分

『改悛と終油の秘蹟』
Bernhard Poschmann, Penance and the Anointing of the Sick, Herder and Herder, 1964
カトリックの教義書。
はるばるとロスのEnigmatic Readerから海をわたって到来。
こんな本、だれが読むんだろ(笑)(笑)

【新着図書】大澤真幸さんの二冊
2002年7月31日(水)

大澤さんの近刊二冊が到着
『文明の内なる衝突』NHK出版
『見たくない思想的現実を見る』岩波書店、金子勝との共同取材本

どちらも書評用。
『文明』の内容案内。「9.11テロは、文明の「外敵」が引き起こした事件というだけではない。テロリストは私たちの内なる欲望を映し出す鏡ではないか? 現代社会の深層に横たわる葛藤の根源的要因を克服するための方途を探る。」
『見たくない』の内容案内。「沖縄、高齢者医療、過疎化、ナショナリズム、若者の就職難…。いま、本当に問わなければならない日本の課題は何か。同じ、ひりつく「現実」を、気鋭の学者2人が全く異なる視点から炙り出した渾身の記録。」
どちらも面白そうだ。

911テロをめぐって日本でも、アメリカやフランスなど海外でもいろいろな総括本が出始めている。いつかじっくり比較検討したいと思っている。今回の書評はそのきっかけとなって好都合だ。